Flutter Webの制約とできること・できないことを徹底解説【初心者向け】
生徒
「Flutter Webって聞いたんですけど、スマホアプリだけじゃなくてウェブサイトも作れるんですか?」
先生
「はい、Flutterはモバイルだけでなく、Webアプリも作れるクロスプラットフォームフレームワークです。ただし、Flutter Webにはいくつかの制約もあります。」
生徒
「へえ〜!じゃあFlutter Webで普通のHTMLサイトみたいなものも作れるんですか?」
先生
「Flutter Webの構造は通常のHTML/CSSとは少し違いますが、Webアプリやシングルページアプリケーション(SPA)ならしっかり作れますよ。それでは、Flutter Webでできること・できないことを詳しく見ていきましょう!」
1. Flutter Webとは?どんな仕組み?
Flutter Webとは、Googleが開発したUIフレームワークFlutterを使って、Webアプリケーションを構築できる機能です。モバイルアプリと同じDart言語で記述されたコードをWeb向けに変換し、HTML・CSS・JavaScriptにトランスパイルして動作します。
Flutter WebはCanvasKitとHTMLレンダラーの2種類の描画方式をサポートしており、用途に応じて切り替えることができます。
2. Flutter Webで「できること」一覧
Flutter Webは、以下のような用途に非常に適しています。
- シングルページアプリケーション(SPA)の開発
- 内部業務向けの管理画面UI
- PWA(Progressive Web Apps)の構築
- レスポンシブなダッシュボード・チャート系アプリ
- Flutterモバイルアプリのコードを再利用してWeb対応
実際のコードもDartで記述するので、既存のFlutterアプリをWebにも展開しやすいという利点があります。
3. Flutter Webの「できないこと」や注意点
Flutter Webは非常に便利ですが、以下のような制約や注意点があります。
- SEO(検索エンジン最適化)には不向き
- 初回ロードが遅い(バンドルサイズが大きい)
- JavaScriptライブラリとの統合が限定的
- フォームやリンクがHTMLのように柔軟ではない
- ブラウザによって表示や動作に違いが出る場合がある
特にSEO対策が必要なブログや企業サイトなどにはFlutter Webは適しません。
4. Flutter WebとHTML/CSSの違い
Flutter Webは、HTMLやCSSで記述する通常のWebサイトとは根本的にアプローチが異なります。HTMLタグを直接書くのではなく、Flutterのウィジェットをツリー構造で組み合わせてUIを描画します。
例えば、HTMLで以下のようなコードを書く代わりに、
<div class="container">
<h1>Hello World</h1>
</div>
Flutterでは以下のようにDartで書きます。
import 'package:flutter/material.dart';
void main() {
runApp(const MyApp());
}
class MyApp extends StatelessWidget {
const MyApp({super.key});
@override
Widget build(BuildContext context) {
return MaterialApp(
home: Scaffold(
body: Center(
child: Text('Hello World'),
),
),
);
}
}
5. Flutter Webでよくある疑問・制約の詳細
SEO対策はできるの?
残念ながら、Flutter WebはJavaScriptベースで描画されるため、HTMLの構造が動的に生成されます。そのため、Googleなどの検索エンジンがコンテンツを読み取るのが難しくなります。
ページごとのURLやルーティングはできる?
はい、Flutter Webではgo_routerやNavigator 2.0を使ってSPA形式のルーティングが可能です。ただしHTMLのような階層的なURL構造ではなく、JavaScriptで制御されます。
Web特有のAPIやブラウザイベントへのアクセスは?
Flutter Webでは一部のブラウザAPI(クリップボード・ストレージなど)にアクセス可能ですが、JavaScriptのように自由には扱えません。
6. Flutter Webを使うときのベストプラクティス
Flutter Webを快適に利用するには、以下の点を意識しましょう。
- CanvasKitではなくHTMLレンダラーを選ぶことで軽量化
- 画像・フォントなどのアセットサイズを最小限にする
- レスポンシブUIは
LayoutBuilderやMediaQueryで実装 - PWAとして動作させる場合はmanifestやservice workerを活用
Flutterのflutter build webコマンドを使用することで、最終的なWebアセットが生成され、サーバーに配置できます。
7. Flutter Webの今後の可能性とユースケース
現在は制約も多いFlutter Webですが、Googleが継続的に開発を進めており、徐々に改善されています。特に、企業向けの社内ツールや、複雑なUIを必要とする管理画面などでの採用が増えています。
例えば以下のようなケースでは有効です。
- スマホ・Web両対応のアプリを一つのコードベースで開発したい
- 高速なプロトタイピングやモックアップツールとして
- Flutterエンジニアが既存の技術をWebにも応用したい