【AWS】VPCの料金体系まとめ!無料枠・通信費・各種サービスごとの料金を徹底解説
生徒
「AWSのVPCって使うのにお金がかかるんですか?無料で使えるものだと思ってました。」
先生
「VPC自体は無料で使えますが、VPC内で使うサービスや通信には料金が発生することがあります。」
生徒
「それって具体的にどんなときに料金がかかるんですか?どんな費用があるのか教えてください!」
先生
「それじゃあ、VPCの料金体系について詳しく説明していきましょう。」
1. AWS VPCは基本的に無料で利用可能
AWSのVirtual Private Cloud(VPC)は、基本的な利用であれば料金は発生しません。たとえば、VPCの作成や削除、サブネットの設定、ルートテーブルやネットワークACL、セキュリティグループといった基礎的な構成は、追加料金なしで自由に利用できます。初めてAWSを触る方でも、これらの設定だけであればコストを気にせず環境を構築できるため、学習用途にも適しています。
初心者向けの簡単イメージ例
VPCは「家の敷地」のようなものだと考えると分かりやすいです。家そのもの(VPCの作成)は無料で建てられますが、電気や水道を使うと料金が発生します。AWSでも同じで、敷地は無料でも、具体的なサービスを動かしたり通信したりすると料金がかかります。
ただし、一部の機能や通信部分は課金対象となる点に注意が必要です。たとえば、別のVPCとつなぐVPCピアリング、インターネットへ通信を出すためのNATゲートウェイ、パブリックIPアドレスを使った外部通信などは利用量に応じて料金が発生します。特に通信系のコストは気づかないうちに増えるケースが多いため、初心者の方でも早い段階から意識しておくと安心です。
2. 無料で使えるVPCの範囲とは?
AWSのVPCには、初心者でも安心して試せる無料利用枠が用意されています。VPCの作成やサブネット追加、ルートテーブルやネットワークACL、セキュリティグループの設定といった基本的なネットワーク構成は、追加費用なしで利用できます。学習目的や小規模な検証環境であれば、この無料範囲だけでも十分にクラウド構築の基礎を体験できます。
初心者向けの簡単イメージ例
「VPCの無料部分=インフラの土台」と考えるとわかりやすいです。たとえば、家を建てるための土地を無料で借りられるイメージです。ただし、その土地に家電や設備(EC2やRDSなど)を置き始めると利用料金が発生します。
- VPCの作成(ネットワークの土台部分)
- サブネットの追加(部屋を分けるイメージ)
- ルートテーブル、ネットワークACL、セキュリティグループの設定
- インターネットゲートウェイのアタッチ
ただし、VPC内で動かす実際のサービス(EC2、RDSなど)は無料ではなく、使用量に応じて課金されます。また、VPC間通信やインターネット通信のデータ転送も料金が発生するため、クラウドの仕組みに慣れていない初心者ほど注意が必要です。同じVPC内でも構成によっては通信コストが増えるため、まずは無料範囲を知ったうえで環境を作ると安心です。
3. データ転送料金(通信費)は要注意!
VPC関連で意外と見落としがちなのが通信費(データ転送コスト)です。以下のようなケースで料金が発生します。
- インターネット経由の送信:1GBごとに課金
- 異なるAZ間の通信:VPC内でもAZ(アベイラビリティゾーン)をまたぐと有料
- VPCピアリング通信:同一リージョンでも送受信の合計に課金される
たとえば、東京リージョンでEC2インスタンスを2つのAZに配置し通信させると、それぞれ送信側・受信側に課金が発生する仕組みになっています。
4. 有料になるVPC関連サービス一覧
VPCに関連する代表的な有料サービスは以下の通りです。
- NATゲートウェイ:1時間あたり+データ転送量ごとに課金
- VPCエンドポイント:使用時間・種類によって課金
- VPCピアリング:送受信データに対して課金
- VPN接続:VPNゲートウェイとトンネル利用に時間単位で課金
- トラフィックミラーリング:ミラーリングに関わるデータ転送に課金
これらは高可用性やセキュリティ対策には欠かせない機能ですが、料金がかさむ要因にもなります。
5. NATゲートウェイの料金例
VPCでよく使われる「NATゲートウェイ」は、プライベートサブネットからインターネットへのアクセスに使われます。
料金の仕組みは以下の通りです(東京リージョン例)。
- 1時間あたり:約0.065USD
- データ送信:1GBあたり約0.093USD
つまり、24時間365日稼働して1TB通信すれば、月額数千円〜1万円近くになることもあります。
6. VPCエンドポイントの料金
VPCエンドポイント(Gateway/Interface型)は、S3やDynamoDBなどへのアクセスをプライベートに保つための仕組みです。こちらも種類に応じて料金体系が異なります。
- Gateway型(S3/DynamoDB):無料
- Interface型(他サービス):1時間ごとの固定料金+データ転送量
コスト削減のためには、無料のGateway型を活用する構成が有効です。
7. VPN・Direct Connectなどの接続費用
オンプレミス環境とAWS VPCをつなぐには、VPN接続やAWS Direct Connectが使われます。これらの接続にも料金がかかります。
- VPNゲートウェイ:0.05USD/時〜
- トンネル接続:それぞれに課金
- Direct Connect:専用線+データ転送+ポート速度に応じた課金
大規模企業では必須の構成ですが、中小規模環境ではコスト負担が大きくなる可能性もあります。
8. 無駄な課金を防ぐVPCコストの最適化ポイント
VPCでの無駄なコスト発生を防ぐには、以下のような最適化戦略が重要です。
- 不要なNATゲートウェイを削除、NATインスタンスへ変更
- 同一AZ内でのリソース配置で転送料金を回避
- Interface型エンドポイントの使用時間を短縮
- VPCピアリングの代わりにTransit Gatewayなども検討
- CloudWatchでネットワーク使用量を監視
VPCの料金は「見えづらい通信費用」が主な要因です。構成設計時からコスト意識を持つことが重要です。
まとめ
今回の記事では、AWS VPC(Virtual Private Cloud)の料金体系について、初心者向けにわかりやすく整理しました。AWS VPCそのものは無料で使えますが、通信費用や関連サービスの利用によってコストが発生する仕組みです。特に、NATゲートウェイやVPCピアリング、インターフェース型エンドポイントなどは時間課金+データ転送課金の二重構成になっているため、知らないと意外な出費になりやすいです。
通信量が増えると費用が増大するため、アベイラビリティゾーン内にリソースをまとめる、またはGateway型エンドポイントを活用するなどのコスト最適化策も解説しました。中小企業や個人開発者は、これらの知識を踏まえたうえで予算内で最も効果的な構成を選ぶことが重要です。
また、AWSの無料利用枠をフル活用することで、検証や開発段階でのコストを抑えることもできます。AWSの課金は時間単位や通信量単位で細かく発生するため、CloudWatchなどで常にリソースとネットワーク使用量を監視する運用体制もおすすめです。
たとえば、下記のようにインターネット経由の送信をCloudWatchで監視することができます。
CloudWatch → メトリクス → VPC → NATゲートウェイのBytesOutToDestination
また、料金シミュレーションにはAWS公式の「AWS Pricing Calculator」を使うのが便利です。以下のようなステップで試算が可能です。
1. AWS Pricing Calculatorを開く
2. 「VPC」や「NAT Gateway」などのサービスを選択
3. 時間数や通信量、リージョンを入力
4. コスト見積もりを取得
このように、VPCの料金は無料の範囲も多い一方で、通信や接続サービスなどで課金される部分も多くあります。AWSの請求ダッシュボードで月々のコストを把握しながら、継続的にチューニングしていくことが、最終的な運用コストの削減につながります。
生徒
「VPCって無料だと思ってたけど、通信とか使い方によってはいろいろ課金されるんですね!」
先生
「その通りです。VPCそのものは無料ですが、関連サービスや通信の使い方で料金が増えていきます。設計次第でコストが大きく変わるんですよ。」
生徒
「NATゲートウェイやVPCピアリング、VPN接続の料金にも注意が必要なんですね。クラウドって便利だけど、油断するとお金がかかりそう…」
先生
「だからこそ、CloudWatchでネットワークの使用量を監視したり、Pricing Calculatorで事前にコスト試算をしておくと安心です。今後は実際にVPCを設計しながら料金も確認していきましょう。」