カテゴリ: Javaの抽象クラス 更新日: 2025/09/07

Javaの抽象メソッドとは?初心者でもわかる子クラスで実装を強制する仕組み

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Java の抽象メソッドとは?子クラスで実装を強制する仕組み

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Javaで抽象メソッドって何ですか?普通のメソッドと何が違うんですか?」

先生

「抽象メソッドは、処理の中身を持たないメソッドのことです。Javaではabstractキーワードを使って定義します。」

生徒

「処理がないってことは、どうやって使うんですか?」

先生

「抽象メソッドは、必ず子クラスで実装することがルールです。今から基本の書き方や動作の仕組みを一緒に学んでいきましょう。」

1. 抽象メソッドとは?Javaの基礎から理解しよう

1. 抽象メソッドとは?Javaの基礎から理解しよう
1. 抽象メソッドとは?Javaの基礎から理解しよう

Javaの抽象メソッドとは、処理の中身を持たないメソッドのことです。キーワードabstractを使って定義し、中括弧{ }で囲んだ本体がありません。つまり、「こういう機能が必要だけど、どう処理するかは子クラスで決めてね」という設計のイメージです。

抽象メソッドを使うと、子クラスでの実装を強制できるため、コードの統一感や拡張性が高まります。

2. Javaで抽象メソッドを定義する基本構文

2. Javaで抽象メソッドを定義する基本構文
2. Javaで抽象メソッドを定義する基本構文

抽象メソッドは、必ず抽象クラスの中に記述します。構文は以下の通りです。


public abstract class Animal {
    // 抽象メソッド(中身なし)
    public abstract void makeSound();

    // 通常のメソッド(中身あり)
    public void breathe() {
        System.out.println("息をする");
    }
}

ポイント

  • abstractキーワードを忘れずに
  • 抽象メソッドには{}の中身を書かない
  • 抽象クラスでしか定義できない

3. 抽象メソッドは子クラスで必ずオーバーライドが必要

3. 抽象メソッドは子クラスで必ずオーバーライドが必要
3. 抽象メソッドは子クラスで必ずオーバーライドが必要

抽象メソッドを持つ抽象クラスを継承した場合、すべての抽象メソッドを子クラスで実装しなければなりません。以下のように使います。


public class Dog extends Animal {
    @Override
    public void makeSound() {
        System.out.println("ワンワン!");
    }
}

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        Animal dog = new Dog();
        dog.breathe();
        dog.makeSound();
    }
}

息をする
ワンワン!

抽象メソッドをオーバーライドしないとコンパイルエラーになります。これはJavaの言語仕様により強制されているため、安全で信頼できるコードが書けるようになります。

4. 抽象メソッドの使いどころは?

4. 抽象メソッドの使いどころは?
4. 抽象メソッドの使いどころは?

抽象メソッドは、共通のインターフェース(操作)だけを定義し、具体的な処理はサブクラスに任せたい場合に使います。

たとえば、「動物は鳴く」という共通の機能があっても、Dogなら「ワンワン」、Catなら「ニャー」と異なる処理になります。そんな時に抽象メソッドが活躍します。

以下はCatクラスの例です。


public class Cat extends Animal {
    @Override
    public void makeSound() {
        System.out.println("ニャー");
    }
}

5. 抽象クラスとインターフェースの違いにも注目しよう

5. 抽象クラスとインターフェースの違いにも注目しよう
5. 抽象クラスとインターフェースの違いにも注目しよう

抽象メソッドはinterfaceにも定義できますが、abstract classとの違いを理解することが重要です。

  • 抽象クラス:メソッドの実装も持てる、フィールドやコンストラクタもOK
  • インターフェース:定義のみ(Java 8以降はdefaultメソッドあり)

処理のひな型を提供したいならabstract class、複数の型に共通の機能を与えたいならinterfaceを選ぶのが良いでしょう。

6. Java初心者が抽象メソッドで気をつけるポイント

6. Java初心者が抽象メソッドで気をつけるポイント
6. Java初心者が抽象メソッドで気をつけるポイント

Java初心者が抽象メソッドを使うときに注意したいのは以下の3点です。

  • 抽象メソッドには中身(処理)を書かないこと
  • 抽象メソッドを定義したらクラスもabstractにする
  • 継承した子クラスでオーバーライド(@Override)を忘れずに

これらを守れば、オブジェクト指向らしい柔軟な設計ができるようになります。特に大規模なJavaアプリケーションでは、抽象メソッドを活用した設計が欠かせません。

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