オブジェクト指向のメリットとは?プログラムが整理される理由
新人
「先輩、Javaの勉強をしていたら“オブジェクト指向”って言葉をよく見るんですけど、どんなメリットがあるんですか?」
先輩
「オブジェクト指向にはたくさんのメリットがあるけど、その中でも“プログラムが整理しやすくなる”というのがとても大きいんだよ。」
新人
「整理しやすくなるって、どういう意味ですか?ごちゃごちゃしてたら嫌なので気になります…」
先輩
「じゃあ今回は、オブジェクト指向の考え方と、どうしてプログラムが整理しやすくなるのかをやさしく説明していくよ。」
1. オブジェクト指向とは何か?(やさしい言葉で解説)
Javaでは「オブジェクト指向(おぶじぇくとしこう)」という考え方が使われています。これは、プログラムを「モノ(オブジェクト)」として考える方法です。
たとえば、人、車、犬など、現実の世界にあるモノをプログラムの中でも同じように考えます。それぞれのモノには「情報(名前や色など)」と「動き(話す、走る、吠えるなど)」がありますよね。
Javaでは、そうした「モノ」をクラスという設計図で定義し、実際に動かせるモノとしてインスタンスを作ります。これがオブジェクト指向の基本的な考え方です。
このように、現実と似たような考え方でプログラムを書くことができるため、初心者でもイメージしやすく、理解しやすいという特徴があります。
2. なぜ「整理される」のか?(現実世界の例でイメージ)
オブジェクト指向のメリットとしてよく言われるのが、「プログラムが整理しやすい」という点です。でも、どうしてそうなるのでしょうか?
たとえば、家の中を片付けるときのことを考えてみましょう。もし、服、おもちゃ、文房具がバラバラに散らかっていたらどうでしょう?何がどこにあるか分からなくなりますよね。
でも、「服はクローゼット」「おもちゃはおもちゃ箱」「文房具は机の引き出し」といったふうに、種類ごとに分けて整理するとどうでしょう?必要なときにすぐ取り出せて、とても使いやすくなります。
Javaのオブジェクト指向もまさにこの考え方です。「人」や「車」など、それぞれのクラスに必要な情報と動きをまとめておくことで、関係するものがひとつに整理されます。
次のように、Javaではクラスを使って情報と処理をまとめることができます。
public class Car {
String color;
int speed;
void drive() {
System.out.println("車が走っています!");
}
}
このCarクラスには、「色」や「スピード」といった情報と、「drive」という動作が一緒にまとまっています。もし色やスピードの情報が別の場所に書かれていたら、とてもわかりにくくなりますよね。
でも、クラスの中に情報と動作をセットにしておけば、何をしているクラスなのかすぐにわかります。そして、それをもとに何台もの車(インスタンス)を作ることができます。
このように、オブジェクト指向では「関係するものをひとまとめにできる」ので、コードがすっきりして見やすくなり、あとから見たときにも理解しやすくなるのです。
これが、プログラムが「整理される」と言われる理由です。初心者がJavaを学ぶうえで、この整理された構造はとても大きな助けになります。次はさらに、整理された状態がどう役立つのかを見ていきましょう。
3. クラスやインスタンスが整理にどう役立つのか?
Javaのオブジェクト指向では、クラスとインスタンスを使ってプログラムを組み立てていきますが、この考え方がどうして整理に役立つのかをさらにくわしく見ていきましょう。
まず、「クラス」はひとつのまとまりを作るための設計図です。この中に、情報(変数)と動き(メソッド)をまとめて入れておくことで、ひとつのグループのように管理できます。
たとえば、「犬」というクラスがあったとしましょう。その中に「名前」や「年齢」、そして「吠える」という行動を入れておけば、「犬」に関することがすべてひとまとめになります。
そして、「インスタンス」はその設計図から作られた実物です。「ポチ」や「コロ」など、具体的な犬をプログラムの中で表現できます。
これがどう整理に役立つかというと、たとえば以下のようなことが可能になります。
- 同じような動きをするものをまとめて定義できる
- 複数の似たデータを簡単に増やせる
- それぞれのデータが独立して動くため、混乱しない
これを家電に例えると、「冷蔵庫」「電子レンジ」「掃除機」がバラバラにあるのではなく、「家電」クラスとしてまとめて管理するようなイメージです。これにより、後から追加や修正をするときにも探しやすく、間違いが減るというメリットがあります。
また、クラスの中で変数やメソッドの名前をきちんとつけることで、あとからプログラムを見たときにも「このクラスは何のためにあるのか」が一目でわかります。
このように、クラスやインスタンスを使うことで、プログラムをきれいに整理することができ、初心者でも迷いにくくなります。
4. Javaのクラス設計の基本例(簡単なコード付き)
それでは、Javaのクラス設計がどのように整理されたコードにつながるのか、実際のコードで確認してみましょう。今回は「Student(生徒)」というクラスを例にして説明します。
// Studentクラス(情報と動きを整理)
public class Student {
String name;
int score;
void showInfo() {
System.out.println(name + "さんの点数は " + score + " 点です。");
}
}
このクラスは、生徒の「名前」と「点数」を持ち、「情報を表示する」ためのshowInfo()というメソッドを持っています。とてもシンプルですが、これだけで生徒に関する処理をひとつにまとめられます。
では、このクラスを使ってインスタンスを作り、複数の生徒のデータを整理してみましょう。
// Mainクラス(実際に使う)
public class Main {
public static void main(String[] args) {
Student s1 = new Student();
s1.name = "たろう";
s1.score = 85;
Student s2 = new Student();
s2.name = "はなこ";
s2.score = 92;
s1.showInfo();
s2.showInfo();
}
}
たろうさんの点数は 85 点です。
はなこさんの点数は 92 点です。
このコードでは、Studentクラスを使って、たろうさんとはなこさんという2人のインスタンスを作っています。それぞれに情報を入れて、メソッドで表示しています。
ポイントは、どちらも同じクラスから作られているということです。同じしくみを使って、似たようなデータをいくつでも作ることができるので、とても整理された状態になります。
また、「Studentクラス」にあとからメソッドを追加すれば、すべてのインスタンスにその機能が反映されます。これも大きなメリットです。
このように、Javaのクラス設計をきちんとしておけば、あとから修正したり、拡張したりするときもスムーズになります。初心者の方は、まずは簡単なクラスをいくつか作ってみて、「整理される」という感覚を身につけていきましょう。
5. オブジェクト指向で得られる他のメリット(保守性・再利用性など)
オブジェクト指向の最大の魅力は「プログラムを整理しやすい」という点ですが、実はそれだけではありません。他にもたくさんのメリットがあります。ここでは、その中でも特に初心者が知っておくと役に立つ「保守性」と「再利用性」についてわかりやすく紹介します。
まず、「保守性(ほしゅせい)」というのは、プログラムをあとから直したり、追加したりしやすいことを意味します。たとえば、クラスを使って機能をきちんと分けておくと、「このクラスだけ直せばいい」といったように、一部分だけを修正すればすみます。
これがもし、クラスを使わずにあちこちで同じようなコードがばらばらに書かれていたら、修正箇所を全部探し出して直さないといけなくなります。間違いが起きやすく、修正ミスの原因にもなります。
でも、Javaのオブジェクト指向では、設計されたクラスの中だけで処理をまとめているので、修正が簡単で安全です。
次に「再利用性(さいりようせい)」です。これは、すでに作ったクラスを他の場所でも使い回せるというメリットです。たとえば、前の章で紹介した「Student」クラスは、どんなプログラムでも「生徒の名前と点数を表示したい」ときに使うことができます。
もし別の学校のアプリを作ることになっても、同じ「Student」クラスをそのまま使ったり、少しだけ変更して使い回すことができます。これによって、同じようなコードを何回も書く手間がなくなります。
また、他の人が作ったクラスを使うこともできます。たとえばJavaには、StringやScannerといった便利なクラスがあらかじめ用意されています。これらを組み合わせて使うことで、もっと複雑な処理も簡単に書くことができるようになります。
このように、オブジェクト指向には「整理しやすい」だけでなく、「直しやすい」「使い回しやすい」といった大きなメリットがあるのです。だからこそ、今のJavaのプログラミングでは当たり前のようにオブジェクト指向が使われています。
6. 初心者に向けた学習のコツとアドバイス
ここまで読んで、「オブジェクト指向ってけっこう便利そうだな」と思っても、いざコードを書くとなると難しく感じてしまう人もいるかもしれません。でも大丈夫。ここでは、初心者が無理なく学んでいくためのコツを紹介します。
まずは、「クラス=設計図」「インスタンス=実物」という基本の考え方をしっかり頭に入れておきましょう。これが理解できていれば、あとの内容もだんだんつながってきます。
次におすすめなのが、「身近なものをクラスにしてみる」という練習です。たとえば、「本」「犬」「スマートフォン」「自転車」など、日常にあるモノをJavaのクラスとして考えてみるのです。
たとえば「本」なら、タイトル、ページ数、著者名といった情報があり、「読む」「閉じる」などの動作がありますよね。こうしたものをクラスとメソッドで表現すると、自然とオブジェクト指向の考え方が身についていきます。
また、いきなり複雑なプログラムを書こうとしなくて大丈夫です。最初はとてもシンプルなクラスを作って、ひとつのインスタンスだけ動かしてみることから始めましょう。
次に、少しずつ「インスタンスを2つ作ってみる」「メソッドを追加してみる」といった小さなステップで練習すると、自然とコードが整理されていることに気づけるはずです。
さらに、Pleiadesを使ってJavaの開発を行うことで、文字色や自動補完などのサポートが得られるので、初心者にも安心です。うまく活用して、少しずつでも前に進んでいきましょう。
大切なのは、「全部を一度に覚えようとしないこと」です。わからないところが出てきたら、立ち止まってひとつずつ理解していけば、必ず身につきます。
7. まとめ(優しい振り返りと励まし)
今回は、「Javaのオブジェクト指向にはどんなメリットがあるのか?」というテーマで、初心者の方向けにやさしく解説してきました。
オブジェクト指向では、「クラス」を使って情報や処理をひとまとめにし、「インスタンス」を作って実際に使います。この考え方によって、プログラムがとても整理しやすくなり、あとから見てもわかりやすく、修正や追加も簡単になります。
さらに、整理だけでなく、「保守性(あとで直しやすい)」や「再利用性(同じコードを別の場所でも使える)」といった大きなメリットもあることがわかりました。
最初は「クラスって難しそう…」と思うかもしれませんが、少しずつ書いて試していけば、だんだん楽しくなってきます。Pleiadesという開発ツールを使えば、補助機能もあって安心です。
Javaのオブジェクト指向は、初心者にとってもとても大切な考え方です。一歩ずつ着実に学んでいけば、必ず理解できるようになります。焦らず、楽しみながら進んでいきましょう!